ドラクエ9の「宝箱ドロップ」の確率
ドラクエ9で、戦闘後にアイテムを入手する確率 (「宝箱ドロップ」の確率) について。
サイト「ドラゴンクエストIX 星空の守り人 wiki」内の「モンスター」のページには、モンスター毎に入手可能なアイテム2種と、その「確率」が示されている。 この「確率」は、どうやら宝箱ドロップの確率であるらしい、という話。統計データに基づく。
なお、これらの数値と「ぬすむ」成功確率の関係については別記事で述べたので、参照されたい。
「宝箱ドロップ」とは
戦闘終了後に、倒した敵グループ1つごとに、ノーマルかレアのアイテムが入手できる場合がある。これが「宝箱ドロップ」である。ただし、
* 本編ボス・クエストボスでは、1種のアイテムを必ず落とすか、もしくは何も落とさない。
* 宝の地図ボス・魔王は、確率で落とす事は通常モンスターと同じだが、「ぬすむ」対象のアイテムとは別種である。
詳しいことはドラゴンクエスト9攻略Wiki → アイテム入手判定を見よ。
実行結果
ウォルロ北で、しばらく狩をした結果、以下のようになった
モンスター | 倒したグループ数 | ノーマル入手 | レア入手 | ノーマル「確率」 | レア「確率」 |
---|---|---|---|---|---|
スライム | 19 | 1 | 1 | 1/8 | 1/16 |
※ | 26 | 5 | 7 | 1/8 | 1/8 |
メタルブラザーズ | 6 | 2 | 0 | 1/8 | 1/128 |
ベホイミスライム | 10 | 0 | 0 | 1/16 | 1/32 |
ベホマスライム | 17 | 2 | 1 | 1/16 | 1/64 |
キングスライム | 18 | 1 | 0 | 1/8 | 1/256 |
メタルスライム | 8 | 0 | 0 | 1/64 | 1/256 |
※ スライムベス、バブルスライム、ホイムスライム合計
はぐれメタルはカウント漏れ
このままではデータ数が少な過ぎるので、確率が同じ項をまとめる。「確率」が、実際にドロップをする確率として集計すると、次のようになった:
「確率」 | 対象グループ数 | ドロップ数 D | 期待値 n | 標準偏差 σ | (D - n)/σ | (D - n)²/σ² |
---|---|---|---|---|---|---|
1/8 | 90 | 16 | 11.25 | 3.14 | 1.51 | 2.29 |
1/16 | 45 | 3 | 2.81 | 1.62 | 0.12 | 0.01 |
1/32 | 10 | 0 | 0.31 | 0.55 | -0.57 | 0.32 |
1/64 | 23 | 1 | 0.36 | 0.59 | 1.08 | 1.16 |
1/128 | 4 | 0 | 0.03 | 0.18 | -0.18 | 0.03 |
1/256 | 25 | 0 | 0.10 | 0.31 | -0.31 | 0.10 |
ただし、ノーマル判定を先に行い、入手できなかった時に、レア判定を行う、という場合を考えた。他の可能性は後述。標準偏差は二項分布のものであり、標本のものではない。
結論
確定的な結論を得るには、データが不足している。
しかしながら、「確率」は、大体、入手できる確率、と考えて良さそうである。
そもそも、期待値が1よりも十分大きくないと、統計的な考察はできない。上のデータで役に立つのは「確率」が1/8と、せいぜい1/16の項目くらいである。この範囲で言えば、「確率」とされる数値が、入手確率である事を、否定するには至らない。
なお、1/8 と 1/16 の χ² は 2.3 で、上側32%である。(つまり、この計算法が正しい時、このくらい、もしくはそれ以上の統計的バラツキを得る確率は32%。)
入手判定では、他に、
* 先にレア判定 → ノーマル判定
* 最初に、(たとえば確率1/2で)ノーマルとレアのどちらかを決め、その後で「確率」に従って入手判定 (ただし、この場合「確率」を2倍にしないと、釣り合わない)
などの方法が考えられる。集計結果は略したが、これらも否定されない。
念のために、確率が実は2倍である (たとえば「1/8」の入手確率が 1/4) の場合も計算したが、これも否定されない。χ² はノーマル判定 → レア判定で下側 86%。
モンスターのデータ
ドラゴンクエストIX 星空の守り人 wiki内の
* モンスター: アイテム種類と確率が載っているが、宝の地図ボス・魔王に関してはドロップ確率である事に注意
* モンスター耐性データ: こちらは確率のみだが、宝の地図ボス・魔王は「ぬすむ」のパラメータである。